Jリーグクラブを運営する株式会社サンフレッチェ広島は、試合運営のみにとどまらずサッカーを通じた地域貢献、スポーツ振興、人材育成にも寄与しています。
年間を通じて多岐にわたる業務を少数精鋭で遂行する同社ならではの、健康管理と働き方について、木村様にお話しをお伺いしました。
| 木村様:2006年入社。総務部にて現金管理や経理仕分け、入退社手続きなど、総務・経理業務全般をご担当。 |
多岐にわたるJリーグクラブ業務を支える「柔軟な働き方」
主な業務内容や働き方について教えてください。
Jリーグのシーズン中と、オフシーズンで業務内容は大きく異なります。
シーズン中の主な業務は試合運営全般です。ホームゲームでは、イベント企画、チケット・グッズ・飲食販売、安全対策、スポンサー対応など多岐にわたります。
運営・広報部門は、アウェイゲームや、AFCチャンピオンズリーグ Eliteなど国外の遠征にも帯同しています。総務部は、現金の取り扱いがあるためホームゲーム開催日には出勤が必須です。
シーズン中の業務がクローズアップされがちですが、オフシーズンはさらに多忙です。選手が関わるスポンサー訪問や地域活動に加え、営業部門は次シーズンのスポンサー獲得へ注力しなければなりません。広報はチームキャンプに帯同し、総務は決算対応と開幕準備を進めます。
また、晴れて優勝した際には、取材やパレード等、イベント対応が集中するため、業務量はオフシーズンの方が多くなるのが実情です。
4年に1度のワールドカップ期間はリーグ戦が重ならないよう調整されるので、部門によっては比較的長期休暇が取りやすい時期となります。
年間を通して非常に業務の幅が広いですね。労働時間管理はどのようにされていますか?
一人当たりの業務量も多く、以前は残業時間の多さが課題になっていました。
対策として、柔軟な働き方を実現するためフレックスタイム制を導入し、それぞれの業務状況に合わせて始業・終業時間を調整できるようになりました。
また、スマホからの勤怠打刻システムを導入したことで、正確な労働時間を把握できるようになり、残業時間が格段に改善されました。
産業医選任によって向上した安全衛生水準
エムステージのサービスを導入された背景や、導入後の変化を教えてください。
従業員数が50名を超え産業医の選任が必要となりました。親会社がエムステージの紹介サービスを利用していることを知り、依頼することを決めました。
産業医の先生による衛生講話やアドバイスのおかげで、職場環境の整備や従業員の健康管理に関する専門的な知識が大幅に向上し、現場の管理体制の強化につながっています。
特に先生の専門分野である「うつ」に関する講話はたいへん興味深く、理解を深めることができました。
ストレスチェックにおいてもエムステージに依頼することで、産業保健に関するサービスをワンストップで提供してもらえる体制が整いました。
ストレスチェックは今年度が実施初年度でしたので、現時点では従業員の健康状態に関する特徴的な傾向や、組織的な課題を明確に見つけ出すまでには至っていません。
継続的に実施していくことで、具体的な課題の抽出と改善策の策定につなげていきたいと考えています。
サポート体制についてご評価いただいている点はありますか?
ストレスチェックツールの操作方法などで分からない点があり、電話で問い合わせたところ、担当の方のサポートが非常に丁寧かつ分かりやすく助かりました。何度か問い合わせることがあったのですが、いつもすぐに疑問点を解消することができるので、安心して相談させてもらっています。
また、職場巡視や産業医業務関連の各種書類やフォーマットなどを利用できる、業務管理クラウドもよく活用しています。衛生委員会で活用できる衛生講話動画もあるので、非常に便利です。
産業保健活動において、今後の展望を教えてください。
引き続き法令で定められている産業保健活動を着実に実施し、全従業員の健康保持増進に向けて必要な対応を継続的に行う方針です。
メンタルヘルス対策の要であるストレスチェックの受検率向上を図り、単に実施するだけでなく、その結果データを組織の課題発見と改善に活用することで、働きやすい職場環境づくりを実現していきたいです。受検率を高めるための施策の提案など、今後もエムステージにサポートしてもらえればと思います。
従業員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる労働環境を整備し、Jリーグクラブとしてサポーターに夢と感動を与え、地域に貢献ができるよう、組織力の強化に努めてまいります。