土地探しから企画提案、設計施工、アフターメンテナンスにいたるまで、社内で一貫して行う総合建設会社・株式会社飯田組様。2021(令和3)年から、エムステージの産業医紹介サービスをご利用していただいています。同社がエムステージの産業医とともに社内のどこに課題を持ち、どのような産業保健活動に取り組まれているかをご紹介します。
幅広い年齢層の社員がいるからこそ、積極的な社内コミュニケーションの場作りに臨みたい
はじめに、貴社の事業内容や従業員数、社風などを教えていただけますか。
当社は1927(昭和2)年創業の総合建設会社で、商業施設から医療福祉施設、工場倉庫、事務所、賃貸マンションまで、多様な物件の設計・施工を手掛けています。
建設後もご安心いただくため、3年間の無償メンテナンスや20年間の無料点検、24時間365日のサポートなど、アフターフォローを整えていることが強みです。
また、80名程いる社員のうち女性社員比率は26%以上と、建設業界にしては女性社員の比率が比較的高い会社です。また、20代の新卒や第二新卒から70代の再雇用までと、幅広い年齢層の社員が在籍しています。
営業・設計・施工・総務と、全ての部署がワンフロアの中で業務を行っているため、風通しも良く明るい雰囲気の社風だと感じています。
つづいて、社員に働きやすさを提供するために、何か取り組まれていますか。
幅広い年齢層の社員が在籍していることもあり、違う年代同士でも気負わずコミュニケーションを取ってもらうため、コロナ禍になるまでは毎年社員旅行を実施していたりと、社員同士の交流の場は大切にしています。
一緒に旅行するなど普段から交流することで違う年齢層の社員同士でも自然に打ち解け、業務の場でもしっかり意見を言い合える関係性が作れるようになります。
また、建設業界は労働時間が長いことでも知られていますが、当社では事務所消灯ルールを設けることで、以前より社員が遅くまで残らず帰社するような風土になってきています。
2024(令和6)年4月から適用される、「時間外労働の上限基準の見直し」への対応に向けても、現在着々と準備を進めているところです。
より仕事に取り組めるような環境づくりということで言うと、千葉大学の博士が監修した「光と音のパーテーション」をオフィス中に設置しています。
音と光で仕事の効率を上げるというもので、時間帯や外の明るさなどに合わせ、集中できるような光の色や明るさ、音響で仕事場を演出してくれます。
新型コロナウイルスの感染を防ぐために、何か社内で取り組まれていることはありますか。
コロナ禍以前はzoomなどを使うWEB会議は全く実施していませんでしたが、今では社内にWEB会議が大分浸透してきたように思います。
また、社内にエアロクリーン(医療施設用空気清浄機)の導入や体温モニタリング機器・消毒液・パーテーション設置、お客様や社員の消毒対応の徹底など、感染しないよう社員一丸となって新型コロナウイルス対策に努めております。
産業医紹介サービスの利用で親身になってくれる産業医が見つかり、衛生委員会も充実
これまで社内の健康管理や産業保健活動において、課題に感じていたことがあれば教えてください 。
これまでメンタル不調の予防まではなかなか手が回っておらず、また、もしメンタル不調者が発生したとしても、発見や療養などの対応もしっかりと確立されていませんでした。
さらに、毎月行う衛生委員会も一般的な衛生に関する知識の補充で終わってしまい、積極的な意見交換の場にはなっていませんでした。
今後は、新しい産業医の先生の知識なども取り入れながら、より衛生委員会を充実させていきたいと考えています。
どのような産業医をご希望でしたか 。また、エムステージの産業医サービス導入の決め手はどのようなものだったのでしょうか。
上記のようなことから、当社ではお話しやすくいろいろと相談に乗っていただけるような産業医の先生を希望していました。
インターネット検索でエムステージの産業医紹介サービスを見つけて問い合わせしてみたところ、営業スタッフの方がとても親身になって当社の要望や質問などに対応していただいたことで、「この会社に産業医紹介をお願いしてみよう」と思いました。
実際にエムステージの産業医紹介サービスをご利用されてみて、いかがでしょうか。
エムステージからご紹介いただいた産業医の先生は、衛生委員会では分かりやすい言葉を選びながら丁寧に医療に関する幅広い知識を教えてくれるので、いつも本当に助かっています。
たとえば、前回の衛生委員会で産業医の先生がいらっしゃる前に、エムステージのプラットフォーム「M Connect(エムコネクト)」で、コロナウイルスのオミクロン株への対応についての質問をこちらがいろいろ送っておいたんです。
すると、それをご覧になった先生も事前ににいろいろと調べてくださっていたようで、コロナウイルスの今後の見通しまで、衛生委員会で分かりやすく説明してくれました。
そのため、衛生委員が「ためになるお話を聞けてよかった」と言うようになるほど、衛生委員会が盛り上がってきていると感じています。
その後は、産業医の先生から伺ったお話の中で伝えたい部分をピックアップして社内でアナウンスし、社員に的確な注意喚起を行うことができました。
産業医との連携やEAPの導入で、メンタル不調者へのフォローにつなげていきたい
今後の産業保健活動について、どのようなことに注力されていきますか。
とくに、メンタルヘルスのケアについては力を入れていきたいと考えています。
社員がメンタルに不調を抱えてしまわないための予防と、もし不調を抱えてしまっている人がいたらしっかりフォローしていきたいです。
産業医の先生と連携して、社員の健康維持のための衛生委員会の活動やメンタル不調者には面談を行っていこうと思っています。
メンタル不調への未然予防として、コロナ渦前は外部講師を招いて開催していた、メンタルヘルスケア研修も今後の新型コロナウイルスの流行を見ながら再開していきたいですね。
最後に、そのほか、会社で取り組まれていこうと考えていることはありますか。
メンタル不調のある人がそれを会社に伝えてくれればよいのですが、一般的に考えると、なかなか言い出せないものだと思います。
そういう時に、より気軽に相談ができる窓口となるようなものがないかと考えました。
そこで、産業医の先生と連携し、メンタルに不調があったときに社員が匿名で保健師や看護師に相談できるEAPの利用を始めました。
会社には相談者の名前ではなく人数のみを教えてくれるようになっているので、会社にメンタルの不調を知られたくない人でも安心して相談ができます。
また、当社は「健康経営優良法人」や静岡の独自の認証である「こうのとりカンパニー」など、より良い職場環境づくりを目指す認証制度なども多く取得しています。
こういったものは、社員自らボトムアップにより、社内をより良くするために取得しようと提案して採用されました。
そのように、社員自らボトムアップで社内の取り組みなどを決めていくのも当社の特徴で、現在は衛生委員会において、衛生委員自ら職場の健康管理における課題へのさまざまな取り組みを起案し、順次実践しています。
当社では、経営理念である『4つの幸せ』の中に、『第二 社員の幸せ』を掲げています。
社員が健康でいきいきと仕事に励めるからこそ、『第一 お客様の幸せ』を目指せると考えているので、会社が社員の幸せは永遠に大事なテーマだととらえています。
社会からの要請にしっかりとお応えしていくことはもちろん、会社で社員がよりよい環境の中で健康に仕事に臨めるよう、産業医の先生の知識も取り入れながら成長していきたいと考えます。