BtoBに特化したマーケティングオートメーションツールPardot(パードット)を提供するtoBeマーケティング株式会社。産業医の選任義務が発生する従業員数50名を超える前からエムステージの「産業医サポートサービス」を導入いただき、産業保健体制を構築されています。
産業医選任に至った経緯や、選任後の活用方法について、経営管理本部 人事・財務・総務チームマネージャーの伊東知穂様にお話をうかがいました。
IPOに備えて、産業医の選任準備を開始
初めに、社員が50名を超える前の段階から産業医の選任をしようと考え始めたきっかけを教えてください。
私は今の会社に入って、初めて人事・総務の業務をすることになりました。
前職ではIPOをしたベンチャーに勤めていたのですが、そこで衛生委員をしていました。そのため、「50名以上になったら産業医の選任や衛生委員会を実施する必要がある」という事実だけは知っていたんです。
うちはIPOを目指していますし、成長フェーズにあるため社員数が増えていき50名を超えることも明らかでした。上場するには、絶対にやらなければならないことがかなりの数あります。衛生委員会やストレスチェックなどもその1つです。
上場に備えてなるべく早めに準備しようと思っていたため、社員40名ほどの段階で産業医の選任と衛生委員会の立ち上げをしようと考え始めました。
ストレスチェックなども同時に検討していたのですか。
そうですね。
それほど詳しく産業保健について知っていたわけではないのですが、「衛生委員会と、産業医の先生の選任と、ストレスチェックはやらなくちゃ」とは思っていました。
産業医を選任すると決めた後、どのように産業医を探されましたか。
最初はインターネットで「産業医 選任」などのキーワードで検索していました。
他社様やエムステージさんのお話をうかがった後に、最終的にはエムステージさんとご契約させていただきました。
エムステージの「産業医サポートサービス」を契約する決め手となったポイントはなんでしたか。
50名未満で選任義務のない事業所向けのプランがあったため、手軽に始められる料金体系だったということが大きかったです。
また、IPOのために実施義務がある業務は間違いのないようにやりたいという背景もありました。
そのため、エムステージさんのようなプロに早めにお任せするのが確実だと考え「産業医サポートサービス」を依頼しました。
産婦人科専門の産業医の先生を選任
どのような産業医の先生をご希望でしたか。
最初は30~40代の内科の先生で、女性の方をお願いしていました。
うちは、従業員の年齢層が30~40代に固まっています。従業員と同じ目線で話をしてくれる方がいいだろうと思っていました。
女性の先生をお願いした理由は、男性は女性に話しにくいことはなくても、女性は健康問題など男性に相談しにくい面があるかなと考えていたためです。女性社員が特別多いという訳ではありませんが、女性もなるべく相談しやすい状態にできればと思っていました。
実際にご紹介された産業医の先生はいかがでしたか。
すっごく助かっています。
最初は内科の先生をお願いしたのですが、ご紹介いただいたのは産婦人科専門の先生でした。希望していた科とは違うので大丈夫かなと思っていたのですが、お会いしたら優しい雰囲気の先生で、ぜひお願いしたいと思いました。
その後も本当に良くしていただいています。産業医以上のことをしていただいているんじゃないか、というくらいに、親身になって社員の体調に関する相談に乗っていただいています。これから先も、ずっと先生にお願いしたいなと思っています。
先生は他の会社でもたくさん産業医のお仕事をしていらっしゃって、経験豊富。衛生講話も、エムステージさんから毎月の衛生講話用資料をいただいていますが、そこから話が派生していき、フリーに話していただくことが多いです。会話が弾み、衛生委員からも色々な質問が出てきます。
みんなが色々なことを相談できるようになってきていて、良い関係性が築けてきているなと感じています。
衛生委員会が終わった後にも、「最近どう?」と社員を気にかけていただいています。「体調が悪いなら、紹介状すぐに書くからね」と言っていただいたり、職場巡視をする時は1人1人の社員に対して「職場巡視でーす。生月です。お元気?」と声をかけて下さったりします。
つい最近も、「ちょっとめまいがする」と言っていた社員に対して、「めまいは大変よ。すぐに耳鼻科へ!このあたりだとあそこにある〇〇医院の先生が良いから紹介状書きましょうか?」と先生からお声がけをいただきました。
産業医の先生を選任した後、1番最初の訪問の際はどのようなことをされましたか。
エムステージさんのコーディネーターの方に同行いただき、衛生委員会を実施しました。
エムステージさん側でマニュアルや書類を一式準備していただいていているのが、すごくよくって。 それにのっとって第1回目の衛生委員会を実施しました。その通りにやっていれば、衛生委員会を知らない人でもできるのがいいなと思います。
衛生委員を選ぶ時はどのように選んだのでしょうか。
私は衛生委員の経験があったため、進行などに関する心配はなかったのですが、周りの社員にどう周知するのかに苦心しました。社内チャットの掲示板で公募したところ、「僕やります!」と手を挙げる社員が数名いました。その後、追加で数名に声をかけてお願いしました。
エムステージのサポートとしてはどのような点がよかったですか。
事前に訪問のコーディネートをしていただけるのが安心でした。また、衛生講話の資料もいただけるので助かっています。
面談者が発生した際も、「このような社員の面談をしたいです」とお伝えすると、エムステージさんから先生にご連絡していただき、「この書類を準備しておいてください」という指示を頂けるので、やるべきことが分かってありがたいです。
産業医の訪問を隔月から毎月に変更
導入当初は隔月訪問のプランでしたが、毎月に変更されていますね。
ミニマムスタートをしたかったため最初は2ヵ月に1回、隔月で産業医の先生に来ていただいていました。
産業医を選任した当初は社員数も40名ほどだったのですが、今はすでに80名ほどに増えています。体調不良になる社員や先生に相談したい社員も増えてきますので、体制を整えた方がいいだろうと考え、隔月から毎月に変更しました。
「社員が健康であること=価値」
50名未満の段階で産業医を選任するメリットは何だと思いますか。
50名未満は衛生推進者の設置が義務になっていますが、体や健康の専門家ではありません。専門家である産業医の先生がいることで社員の安心感は増すと思います。
専門家に相談できる体制づくりは社員数が何人であっても必要ですので、50名を超える前から早めに始めておいた方がいいのかなと思います。
産業医の選任や衛生委員会を実施してみて、「産業保健」は会社にとってどのような意味があると感じますか。
会社にとって、絶対に価値のあるものだと思っています。
代表も「社員が健康でなければ仕事なんてできない」と声を大にして言っていますし、産業医の選任やストレスチェック以外にも様々な健康経営の取り組みを進めており、2017年には健康経営優良法人を取得しています。産業保健の体制が整っていることは健康経営優良法人の取得にも、もちろんプラスです。
「社員が健康であること=価値」だと考えているため、そこに投資することは惜しくありません。逆にそこを惜しんでどうするんだ、と思います。
みんなが心地よく仕事ができて、体調が悪い時に相談できる窓口があるというだけでも、働きやすさや生産性はだいぶ違うはずなんですよね。
企業は、もっとそこに価値を見出してもいいのではないかと思います。