メニュー
産業保健FAQ

健康診断の結果における「有所見」とは何ですか?

「有所見」とは、定期健康診断等の結果、何らかの異常の所見が認められたことをいいます。事業者は、 労働安全衛生法(第六十六条の四)に従い、所見のあった従業員に対して、就業上の措置に関して医師等の意見を聴取する必要があります。

「有所見」か否かは、健康診断を実施した医師の判定による「診断区分(異常なし、要観察、要医療等の区分をいう)」に基づき判断することになります。 しかしながら、健康診断結果の「診断区分」は、健康診断を実施した施設や判定した医師によってその名称は様々であるのが現状です。このため、「有所見」の判断は、公益社団法人日本人間ドック学会 が毎年公示する「基本検査項目/判定区分」の基準に準ずることが一般的です。

■「公益社団法人日本人間ドック学会 判定区分 (平成31年) 」
A異常なし
B軽度異常
C要経過観察(生活改善・再検査)
D要医療/D1 要治療・D2 要精検

なお、健康診断の事後措置にあたっては、「有所見」だけでなく「有所見者 (所見のあった者 )」の数にも注意が必要です。 毎年、厚生労働省の定期健康診断結果報告(有所見率の推移)によると、平成23年以降、受診者のうち50%以上が何らかの「有所見者」とされています。

健康診断を実施した機関によって健診結果に記される診断区分の表現は様々であり、また、健康診断の検査項目はひとつでなく、労働安全衛生法の法定項目を含め項目は多岐にわたります。 一方で、 健康診断の結果、“異常の所見がある”と診断された労働者に対する医師等の意見聴取の対象範囲には、厚生労働省などの公的機関が定めた一定の数値基準はありません。

このため、例えば、先の学会の判定区分 (診断区分)「B軽度異常」が検査結果に一つでもあれば、 “異常の所見がある” と評価され、その受診者は 医師等の意見聴取の対象になり得ることになります。 「B軽度異常」 以上の所見に対して絞り込みの基準がある場合とない場合では、その後の就業判定の方法も大きく変わってきます。 特に 、健康診断における法定外の検査項目については、取り扱いに注意が必要です。

健康診断の事後措置を円滑に進めるためには、 就業判定の方法を踏まえ、 健康診断の検査項目の選定及び診断区分の評価について、事前に産業医などに相談するとともに衛生委員会などで十分に議論し、予め判断基準を明確にしておくことが大切です。

※参考: 公益社団法人日本人間ドック学会 「基本検査項目/判定区分」

その他の産業保健FAQ